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浜口準之助
浜口準之助 黄金サイクルと農耕民族型投資戦略 約15年にわたり機関投資家のファンドマネージャーとして株式運用に従事。信託銀行などで主に年金資金の日本株運用を行う。その後約14年にわたり投信運用会社にて投資環境のセミナー講師に携わる傍ら個人投資家として株式運用を行い、「億り人」の仲間入りを果たす。「浜口流コア・サテライト戦略」を提唱し自らも実践している。「醍醐味に満ちたライフワークとして、株式投資に勝るものなし」との基本観から、個人投資家に実践的な株式投資手法の研究を続けている。 社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。主な著書に『黄金サイクルと農耕民族型投資戦略』(パンローリング刊)、ブログ 浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用 をほぼ毎日更新中、こちらでは旅の話もしている。
浜口流コア・サテライト株式運用戦略の実践

第56回 総合商社株は押し目買いの好機/日本株がまだ割安な理由

06月26日

浜口です。まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2023年6月6日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、左は株価が6月9日時点、下はその2週間後、株価が6月24日時点のデータです。


コア・サテライト戦略 株式銘柄群


この二週間の断面で見れば、損保以外の銘柄はほぼ、株価上昇している。その中でも目を見張るのはやはり、総合商社。三菱商事・三井物産とも上場来高値を更新しています。やはりバフェット効果が大きいということですね。損保については、大手3社のカルテル疑惑が報道されヒヤッとする局面もありましたが、結局これは東京海上の社員1名の問題で、発覚前に同社が金融庁に報告しており、問題ないことがわかりました。従い、本件に関する損保株への影響は極めて限定的と考えます。

ここ2週間で私が行った売買ですが、日々、三菱商事・MS&ADなどでデイトレを行い、今年に入り負けなしです。特にここにきて、三菱商事がますますいい感じです。以下に、先週末の6月22日の事例を掲げます。この中で8058三菱商事は、前日に買い建てしたポジションが持ち越しとなっていた部分があり、これは後述します「3000億円の自社株買い」に伴う、株価の大幅上昇が大きくプラス寄与しています。


コア・サテライト戦略 株式銘柄群


日本株の相場観については、今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。

ここもと順調に推移してきた当ブログで紹介してきた銘柄群ですが、先週金曜には急落しています。特に総合商社の下げが目立ちますが、これはそれまでの急上昇に対する反動、また今年上半期末である6月末を控えてのアロケーションの見直し、一言でいえば上昇しすぎた銘柄の比率を下げるアクションに対する懸念によるものと思われます。総合商社に対するファンダメンタルズは変化なしなので、これまでの運用方針に変化はなしです。

さて、以下は8316三井住友FGの過去6か月の推移、株価は6月23日時点の日足です。同銘柄に関し、「株価は趨勢的に上昇トレンドが続く」というシナリオに変化なしです。株価については、期間は不確かながらも趨勢的に上昇を続け、10,000円を超えていくことをイメージしています。三井住友FGは、上半期決算発表段階で自社株買いを検討すると公表しており、三菱商事のような株価上昇の楽しみは、秋にかけてやってくると現状、期待しています。


三井住友フィナンシャルグループ
三井住友フィナンシャルグループ


さや取りについては、今回は特筆すべきものはないので、割愛させていただきます。というより、デイトレがあまりにも儲かるので、さや取り用の信用枠まで使っているというのが実際のところです。


総合商社株は押し目買いの好機



さて、ここからは今回のテーマである「総合商社株は押し目買いの好機」について考えていきます。以下は8058三菱商事の過去6か月の推移、株価は6月23日時点の日足です。


三菱商事
三菱商事



先週金曜日の三菱商事の日足は、酒田五法で言うところのつつみ足で終わっています。目先天井打ちのシグナルといえますが、それで片付けるとおそらく間違えると思います。この日、私は同社の株主総会に行ってきましたが、好印象でした。中西社長は、今後も累進配当を行っていく旨を強調されていました。

以下に私自身のブログ、「浜口準之助のテツ・ホテル・グルメ・株式運用」の中で三菱商事に関し言及しているものを紹介します。



以上から三菱商事については、押し目買いで良いと思います。

日本株がまだ割安な理由



続いては、「日本株がまだ割安な理由」について。

以下の拙ブログをご覧ください。



ブログ内でも言及していますが、日本株、現在の株価上昇を見て、「これはバブル!!!」という人がいますが、まったくの見当違いだと思います。1989年12月末に日経平均は38,915円の高値を付けた時のPER、ご存じですか?70倍ですよ。現在のPERは15倍だから、現在の株価水準の4倍。つまり日経平均で18万円!!そういうことです。

なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。以上です。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。


第55回 驚くべき総合商社株の強さ/都合がよい真実、弱気の年配の方が亡くなり、そして

06月13日

浜口です。まずは今回も定点観測を。前回の当ブログのアップ日(2023年5月29日)以降の「浜口流コア・サテライト戦略」銘柄について、上は株価が5月26日時点、下はその2週間後、株価が6月9日時点のデータです。


コア・サテライト戦略 株式銘柄群


この二週間の断面で見れば、全銘柄が株価上昇している。その中でも目を見張るのは、総合商社。とんでもなく上昇していて、三菱商事・三井物産とも上場来高値を更新しています。やはりバフェット効果が大きいということですね。

ここ2週間で私が行った売買ですが、日々、三菱商事・三井住友FG・みずほFGなどでデイトレを行い、今年に入り負けなしです。特にここにきて、三菱商事がますますいい感じです。以下に、先週末の6月9日の事例を掲げます。この中で8058三菱商事は、前日に買い建てしたポジションが持ち越しとなっていた部分があり、これは後述します「3000億円の自社株買い」に伴う、株価の大幅上昇が大きくプラス寄与しています。


コア・サテライト戦略 株式銘柄群


日本株の相場観については、今回も基本、変化なしです。日本は、景気後退になる可能性は低く、米国のインフレ懸念は日本に脱デフレをもたらし、加えて海外観光客の増加等、経済再活動につながり、今年年前半にかけ、日本株はここで紹介している高配当バリュー株を中心とした、堅調な相場展開を予測しています。

足元では、米国のエヌビディアの好決算を受け、国内の東京エレクトロン・アドバンテスト等の半導体製造装置関連銘柄も好調ですが、この相場は短命に終わると思います。米国は早晩リセッションになるといわれる中、この手の銘柄の上昇が長続きするとは思えず、私が推奨している銘柄に分があると考えます。

さて、以下は8316三井住友FGの過去6か月の推移、株価は5月26日時点の日足です。同銘柄に関し、「株価は趨勢的に上昇トレンドが続く」というシナリオに変化なしです。株価については、期間は不確かながらも趨勢的に上昇を続け、10,000円を超えていくことをイメージしています。足元でやや軟調な展開となっていますが、これは前述の通り、メガバンクの自社株買いが発表されなかったことが影響していると考えます。一方で三井住友FGは、上半期決算発表段階で検討すると公表しており、三菱商事のような株価上昇の楽しみは、秋にかけてやってくると現状、期待しています。


三井住友フィナンシャルグループ
三井住友フィナンシャルグループ


さや取りについては、今回は特筆すべきものはないので、割愛させていただきます。というより、デイトレがあまりにも儲かるので、さや取り用の信用枠まで使っているというのが実際のところです。

さて、ここからは今回のテーマである「驚くべき総合商社株の強さ/都合がよい真実、弱気の年配の方がなくなり、そして」について考えていきます。

驚くべき総合商社株の強さ



まずは「驚くべき総合商社株の強さ」について。先導株は、上述したとおり上場来高値を更新した三菱商事と考えます。当銘柄については、以下のブログをご覧ください。

やってくれたな!8058三菱商事、3,000億円の自社株買い!!

そして株式の需給関係については、「海外投資家は、4週連続で日本株を買い越しているというが」をご覧ください。

先週末段階では、海外投資家の日本株買い越しは9週連続まで伸びています。背景にはバフェット効果があるのは明らかですよね。


三菱商事


WTI原油先物



このチャートは、上が三菱商事・下がWTI先物、いずれも過去2年の週足です。「エネルギーの三菱商事、資源の三井物産」と言われ、エネルギーは資源の一部だから価格の相関関係が高い中、WTIはここ1年かなり下落しているにもかかわらず、三菱商事の株価は相当に上昇しているわけだから、これでWTIの価格が上昇に転じたら、株価はどこまで上がるのでしょうか?とても楽しみです。

都合がよい真実、弱気の年配の方が亡くなり、そして



続いては、「都合がよい真実、弱気の年配の方が亡くなり、そして」について。

日本株の長期的な需給を考えていきたいと思います。一つは上述していますが、外国人の日本株投資はバフェット氏の買い意向継続も手伝い、まだまだ続くと考えます。そしてもう一つ大事な点は年配の方々の数は減り、若い人の数が増えていくということです。

一例ですが、1989年12月末の日経平均のバブルの高値38,915円を経験している方は、おそらくは60代から70代の方が多いと思いますが、日本株はもう上昇しない、そういう先入観を持っている方が多数です。一方で、日経平均が7,000円台となった2012年アベノミクス相場の起点あたりから株式運用を始めた方は、足元の日経平均30,000円前後を経験し、日本株は長期で持っていると上昇するんだなと言う先入観を持ちやすいものです。

そしてこの人たちの比率は年配の方が亡くなる一方、若い方はどんどん誕生していきますから、株式市場に対し強気の見方が増えるのは道理といえます。岸田首相は資産倍増計画を掲げていますが、あながち無理なものではないと考えます。株式市場に対する楽観論が高まる中で、「銀行から証券へ」の動きは今後加速していくと思われ、日本人の保有資産における株式・投信比率はアメリカ並みに近づくと考えます。今後の日本株の買い手は自社株買いに関連する事業法人に続き個人、そして外国人投資家が加わることで、趨勢的な株価上昇が続くのではないか。私はそう考えます。

以上です。なお皆さんの株式運用は、くれぐれも自己責任でお願いします。ここは再強調させていただきます。以上です。今回はこの辺で。みなさんの株式運用の参考になれば幸いです。


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