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CFDサヤ取り入門 差金決済取引を利用したペアトレード

CFDサヤ取り入門
差金決済取引を利用したペアトレード

著者 元信光人
定価 本体1,500円+税
A5判 ソフトカバー 240頁
2010年1月16日発売
ISBN 978-4-7759-9091-9 C2033



著者紹介 | 目次 | はじめに | 関連書籍 | 読者のご意見

東京金融取引所で、くりっく365のCFD版「クリック株365」が登場!

 日経225だけでなく、ドイツ、英国、中国、台湾の株価指数でも小額の取引が可能に!
  詳しくは、「くりっく365」のホームページへ!    ⇒ http://www.click365.jp/cfd/


◎万能金融商品「CFD」で世界の動きをつかみとれ!

CFDとは「Contract For Difference」の略で、証拠金を担保に売買の「損益差 額」だけをやりとりする取引のこと。「差金決済取引」とも呼ばれる。本場イギ リスでは、株式取引の4割がCFD関連といわれるほどの人気を博している。

「証拠金」と聞くと、個人投資家に人気のFX(外国為替証拠金取引)を思い浮か べる人もいるだろう。実際のところ、大きな仕組みはFXとほとんど変わらない。 CFDは“FXの証券・先物版”といえる。

例えば、1株1000円の銘柄を100株購入する場合、通常は10万円の総代金が必要 だ。しかし、証拠金率20%のCFDならば、たった2万円(総代金×証拠金率)の 証拠金で、この規模の取引ができるのだ。小額の資金で巨額の取引が可能な「資 金効率の良さ」が、CFDの魅力のひとつである(もちろんリスクにもなる)。

また、信用取引のように“空売り”も可能だ。しかも、信用取引と違って、貸株 料や逆日歩といったコストがかからない。

そして最大の魅力は、世界中の個別株、株価指数、債券、商品を対象とした多種 多様なCFDを、ひとつの口座から24時間取引できるところだ。世界のどこかに、 そして自分にとって都合の良い時間帯に、魅力的な値動きの銘柄が見つかるかも しれない。

こうしたCFDの柔軟な商品性は、個人投資家にも「グローバルマクロのロング ショート戦術」の実践を可能にしている。世界的なファンダメンタル分析で大局 をつかみ、そこにある“格差(サヤ)”から収益機会を見つけだすという、 ジョージ・ソロスに代表される多くのヘッジファンドマネジャーたちが採用して いる運用戦術だ。

例えば、日本経済は1990年末のバブル崩壊以降、明るい展望が開けていない。社 会不安は拡大の一途、財政赤字は悪化の一途だ。一方、世界に目を向ければ、中 国やブラジルなどの新興国をはじめ、まさに伸び盛りの国々が多数ある。CFDを 利用して、連動する世界株式市場の変動リスクを回避しながら、この「成長のサ ヤ」を享受する戦術が考案できるわけだ。

本書は「入門書」として、初心者でも実践しやすい「サヤ取り戦術」を紹介して いる。また、その“土俵”となるCFDそのものを理解してもらうことが最も重要 なため、さまざまな視点から商品性について紹介した。

CFDは取扱会社によって細かな部分で“仕様”が異なるため、複雑な印象を投資 家に与えがちだ。しかし、本書から概要とその“歩き方”をつかめば、この新し い金融商品を利用した、さまざまな運用戦術を考案できるだろう。



著者紹介

元信光人(げんしん・こうじん)
2002年、大阪市立大学医学部卒。医師として働くかたわら、投資を始める。 ジョージ・ソロス氏の運用手法として知られるグローバルマクロ戦略を中心に研 究を重ね、その実践のためにCFD取引を開始。証券投資顧問業を取得後、2007年 にファンド会社を立ち上げ、同年に台湾支社を設立する。レポート会員数は3万 人を突破。



目次

はじめに

第1章 先物と原油の基礎知識

はじめに

第1章 CFDが開く可能性

1-1 CFDとは

差金決済取引
世界が運用の舞台
CFD黎明期

1-2 10の視点

視点① 膨大な投資対象を24時間取引可能
視点② 国際分散投資を簡単管理
視点③ 世界の優良株を取引
視点④ 世界の株価指数を取引
視点⑤ 業種別株価指数を取引
視点⑥ 高いレバレッジが可能
視点⑦ 売り建ても可能
視点⑧ 売りでオーバーナイト金利を受け取れる場合も
視点⑨ 株式CFDを買った場合は配当がある
視点⑩ 取引手数料が無料のCFDも

1-3 CFDの仕組み

相対取引
気配値
カバー先
オーバーナイト金利の計算
木よりも森を見る
証拠金
レバレッジは自分次第
マージンコールと強制決済の例

第2章 既存商品との比較

2-1 個別株とCFD

現物株取引との比較
信用取引との比較
個別株CFDで広がる可能性

2-2 株価指数とCFD

株価指数とは
先物の基本概念
株価指数先物の仕組み
株価指数先物のレバレッジ
先物の証拠金制度
株価指数先物CFD

2-3 商品とCFD

商品のファンダメンタルズ
世界の商品市場
商品の限月
国内商品と国際商品

2-4 債券とCFD

長期金利とは
長期金利のファンダメンタルズ
JGB先物
債券CFD
海外の債券・金利市場

第3章 実践にあたって

3-1 考慮すべきリスク

①相場変動リスク
②金利・為替リスク
③業者信用リスク
④投資対象リスク
⑤システムリスク

3-2 注文方法

①成行注文(マーケット注文)
②指値注文(リミット注文)
③逆指値注文(ストップ注文)
④IFD注文(イフダン注文)
⑤OCO注文
⑥GTC

3-3 まとめ

商品研究と試乗は重要
CFD会社選びのポイント
一問一答

第4章 グローバルマクロでCFDサヤ取り

4-1 対象銘柄の選び方

グローバルマクロとは
サヤ取り
対象市場の決定
中国の成長
株価指数はGDPに連動する
マクロのサヤ取り

4-2 売買のタイミング

チャート分析
長期トレンドの把握
中期トレンドの把握
短期トレンドの把握
トレンド転換のパターン
ポジション保有期間の決定
長期型の戦術
中期型の戦術

4-3 景気サイクルによるCFDサヤ取り

現状を認識する
勝ち組はどこか
原油高騰のファンダメンタル分析
景気サイクルと市場間分析

さいごに

付録 主要CFD会社の銘柄リスト(2009年11月現在)

エフエックス・オンライン・ジャパン
ひまわり証券
CMC Markets Japan

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■はじめに

20代後半のとき、私は医者を辞め、それまでとは全く異なる世界――金融業界で「生きる術」を探し求めることにしました。

理由は、学生のころから抱いていた「日本の未来に対する危惧の念」が、社会人として問題の根深さを肌で感じることで、絶望的な水準にまで強くなっていったからです。重税、社会保険、医療保険、少子高齢化、既得権益、環境問題そして財政危機……日本社会はさまざまな“不治”の病に侵されています。

「このままでは将来絶望だ。結局、政府は私たちに負債のツケを押しつけるだけ。私の資産を守れるのは私しかいない」

以来、私は自らファンドを立ち上げ、資産の守り方について日夜研究を重ねています。そして、その研究から私が将来性を確信した運用手段のひとつ、それが本書で紹介する革新的金融商品「CFD――Contract For Difference」です。

すでに世界の金融取引は「CFD時代」へと突入しています。発祥の地である英国では、株式取引の40%がCFDがらみとなるまでに拡大しました。また2002年に導入されたオーストラリアでも、15%程度と急速に伸ばしています。さらにはEU諸国、香港、シンガポール、カナダと、世界70カ国以上で導入されており、資産運用の新しいスタイルとして注目されているのです。

私はCFDが「世界の金融取引の中心」になると確信しています。

CFD最大の魅力は、個別株、株価指数、債券、商品など、膨大な投資対象に、グローバルに、そして比較的小額の資金で投資できるところです。

日本経済は1990年末のバブル崩壊以降、総じて低迷から抜け出せていません。社会に漂う不安感から内需は弱く、輸出依存の構造から脱却できずにいるのに、最大の外貨獲得手段である製造業は、アジア新興国の技術革新に追い上げられています。おまけに財政赤字は悪化の一途です。

政治経済が低迷する国では、得てして通貨、株式、債券、不動産など、いかなる資産クラスの価値も目減りします。そのような市場では、いかに優れた投資家でも、資産を増やすことは困難です。“引きこもっていて”は、預金だけでなく、投資資産の価値も減少する一方でしょう。 しかし、世界に目を向ければ、中国やブラジルなどの新興国をはじめ、まさに伸び盛りの国々が多数あります。CFDは、そうした新しい世界への投資の窓口となり、その成長性を享受することが可能なのです。

しかも、さまざまな資産クラスに適切に投資資金を分散できますから、分散投資のポートフォリオを構築することで資産急減のリスクを回避し、安定した運用成績を狙えます。つまり、CFDを活用すれば、従来の投資手段に比べてはるかに幅広い選択肢から「グローバルなポートフォリオ」を構築できるのです。

私が実践している「グローバルマクロ」にもとづくCFDサヤ取り戦術は、2007年のサブプライムショックや翌年のリーマンショックなど“100年に一度”と呼ばれる暴落局面でも、安定した成果を上げることができました。本書では「入門書」として、初心者でも実践しやすい戦略・戦術を紹介しています。

また入門書という性格から、CFDについて全く知らない方、あるいは短期のトレードに関心がある方にもご理解いただけるよう、仕組み(CFDの世界の歩き方)から説明しました。

ただし「仕組み」だからといって、甘く見てはいけません。なぜなら、CFDは各社一律の金融商品ではないからです。むしろCFDを扱う会社の数だけ、違う規格の銘柄(金融商品)があり、違う相場(価格)があると考えなければなりません。そのなかから、自分の投資スタイルにあったCFDを探し出すには、きちんとした「視点」を持つことが重要です。

本書で紹介する視点からCFDを研究することで、効率的に取り組んでいただけるのではないかと思います。


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